【ディズニーの激レア本】『東京ディズニーランドの真相』を読んでみた!<後編>

【ディズニーの本】『東京ディズニーランドの真相』を読んでみた!
こんにちは。ぼくです。

今回は『東京ディズニーランドの真相』を購入したので、読みたいと思います。

かなり昔に発売された本ですが、ディズニーマニアの方には必見の本ですよ!

どんな本なの?


東京ディズニーランドの真相

書いた人:加納靖久 (記者?)

 著者:加納 靖久 出版:近代文藝社 発売:1986年


この本は、1986年に近代文藝社より出版されました。著者は、『加納靖久』氏です。

著者のプロフィールが皆無なため、詳細は分かりません。しかし、取材が豊富なので、記者だと思われます。おそらく、彼は東京ディズニーランド建設に関する取材の”先駆者”と言っていいと思います。

ちなみに、筆者は、昭和43年(1968年)の1月にオリエンタルランドに出会い、高橋政知氏や丹沢善利氏等に取材を繰り返しています。オリエンタルランド本社が、上野駅前の京成本社にあった時代を知っているそうです。

ここで、帯の内容を引用します。

華やかに脚光を浴びている東京ディズニーランド 
その創成期から今日までの25年間 
埋もれていた歴史の真実を
今こそ白日のもとに明らかにした!!

25年前、そこにはただ茫洋とした東京湾浦安沖の海面だけがあった。
激励と賞賛の声の一方で、様々な中傷と策謀の渦に翻弄されながら、広大な埋立地の一劃についに宿願の大遊園地を実現させた。
東京ディズニーランドの光彩の陰で、関係者たちの熱情と苦闘がどれだけ積み重ねられたことか。
これは、今まで余りにも知られずにきた舞台裏の真相を、推移と共につぶさに探ったドキュメントである。

長期取材を通して、東京ディズニーランドの真相についてありのまま書かれています。限りなく真実に近く、大変貴重な書籍だと思います。

どこで買ったの?


ぼくは、Amazonマーケットプレイスで購入しました。

数年前に手に入れたのですが、タイミングよく中古の在庫があり、1,065円で買うことができました!!


Amazonは、在庫が豊富なのでオススメです!楽天市場やYahooショッピングでも、たまに値段の安い中古品が出品されていることもあります。

手に入りづらいので、こまめにチェックしましょう!安いときに購入するのがオススメです!

どんな構成なの?


東京ディズニーランドの真相


下記のような2部に分けて構成されており、171ページあります。

文章がメインですが、レアな写真や情報が多いです。


1部
  • 若者の夢と物語を紡ぐ
  • 拡大変貌を続ける浦安
  • 浦安沖埋立て創世紀
  • 大規模埋立て計画決まる
  • ランド社に襲った黒い噂
  • 国会質疑の意外な波紋
  • 千葉県の政治風土
  • 疑惑・中傷・批判の検証
2部
  • ディズニー誘致動き出す
  • W・ディズニーと「ディズニーランド」
  • 三井、ディズニーの対立
  • 土地問題連動の実現
  • 波乱曲折の最終交渉
  • 巨額融資に強力な支援
  • 起死回生の「覚書」
  • 深まった三井との確執
  • 決断された建設着手
  • 潜行する策謀の季節
  • 狙われた「脱税」事件の裏
  • 蓋を開ければ大盛況
  • 重い公共性優先の課題
  • あとがき


ページ数はそこまで多くありませんが、独自情報が非常に多く、貴重な情報がたっぷり詰まっていました。

気になった内容は?

今回は、後半の気になった内容をピックアップ!!

オリエンタルランドを批判した議員


議員の中には、オリエンタルランドのことを気にくわない方がいたと言います。

この議員氏の名前を、仮にO氏としておく。彼は最初から埋め立ては即利権とする教条に取り憑かれていたらしい。ランド社とその背後の三井が金をばら撒いて、県や県議会を牛耳っているかの如く吹聴するのを常とした。あるのりした週刊誌が「金権千葉」と巧みに短絡させて”ランド社は今や利権やと悪徳県会議員の格好の金ヅル”といった熊の記事を掲載したことがある。(p,63)

さらに、O氏は、

以前2度ほど「文芸春秋」誌に大論文を寄せた。文中手前勝手な数字の操作で、ぼろ儲けしたと書かれた三井不動産の江戸会長は憤激して、直接文春の社長に抗議したという(p,64)

そんな方がいたんですね・・・。O議員とは、小川国彦氏ですかね?

東京ディズニーランドはエプコットになっていたかも!?


東京ディズニーランドの建設において、建設反対の関係者もいたようです。それは、三井不動産の坪井社長(当時)です。

ディズニー社とのロイヤリティ問題でもめていた時、こんな発言もしていました。

「県には確かに遊園地を作る約束はした。しかしディズニーランドを作るとは言っていない」(p,88)

さらには、経済誌のインタビューで・・・

「レジャーランドなんて所詮は水商売。とても不動産屋の手に負えるものじゃないと思っていた」(p,88)

会社の社長としての立場もあると思いますが、消極的な方もいたんですね。こんな発言もあったと言います。

「これだけ知識が進歩した現代で、あのような遊園地が今の子供たちに受ける筈がない」(p,114)

そこで出した提案は・・・

坪井氏の構想は、できれば資金に半分位は国家補助が得られるような「科学博」的施設というものだったらしい。ディズニーの施設では、新しく出来たエプコットの方を買っていた。この構想実現のために協力を頼んでいたのが、先頃亡くなった日商会頭の永野重雄氏。だが自体は意に反してディズニーの建設に進展、その後永野氏と顔を合わせるたびに「あの計画はどうなった」と尋ねられて、困ったという話もある。(p,114)
東京にエプコットが来てたらどうなっていたんでしょうか・・・?気になりますね。リトルワールドみたいになっていたんでしょうか?

ディズニー社との交渉の様子


高橋政知氏がアメリカのディズニー社に行ったときの交渉の様子が、上沢部長(当時)により語られていました。

ちょうど、契約期間やロイヤリティの詳細を決定した交渉ですね。

「(交渉時の)会議場は、咳ばらい一つ出る余地もない程緊迫した空気に包まれ、高橋社長の右手の握りコブシが何回かテーブルの上を激しく叩いたこともあった。
それは、このプロジェクトをいかに成し遂げるかという執念に燃えた人間の真摯な姿として、今でも脳裏に焼き付いて忘れることができない。
夕方ホテルに引き上げると、当社をはじめ三井、京成首脳部への連絡が、夜の白むまで続けられる日が繰り返された。一日一日がまことに永い思いであった」(p,97)

すごい様子だったみたいですね・・・。東京ディズニーランドへの思いが伝わります。

「脱税」事件の裏


オリエンタルランドにも「脱税」と呼ばれる事件があったそうです。

五十九年四月、A新聞の一面トップで「東京デイズニーランドの脱税事件」として大々的に書き立てられた。(p,132)

いろいろ裏があったみたいですが、複雑なので、詳細は本書を読んでいただきたいです。

ちなみに、新聞記事の分も掲載されていました。冒頭だけ紹介します。

「千葉県浦安市の東京湾埋め立てちに昨年四月十五オープン、入園者が一千万人を突破するなど爆発的な人気を呼んでいる東京ディズニーランドを経営している株式会社オリエンタルランド(資本金三十億円、高橋政知社長)が、東京国税局の税務調査で約五億円の所得ごまかしを指摘され、重加算税を含め追徴課税されていたことが十四日明らかになった。・・・(p,134,135)

三井不動産江戸英雄会長との談話


エピローグとして、 三井不動産江戸英雄会長(当時)と著者の談話の要旨がありました。少しご紹介します。

「京成の後を引き受ける結果になり、また建設には予想以上の資金を要することなどから、三井として(ディズニーは)やりたくなかったというのが正直なところだ。しかし以前に実施を約束した以上、何としても誘致を実現するしかないと思っていた。一時は色々心配したが、結果としてはやはり成功だったことになる・・・(p,148)

サイエンスランド


あとがきにて非常に興味深い内容を発見しました。

まだ定かではなかった遊園地構想の一つとして、おこがましくも高橋専務にある提案をした。資料と共に説明した構想の原型は、五、六年前に幻の計画に終わった「サイエンスランド」である。湘南の然るでき場所に立地し、内外の科学技術を駆使した展示や遊戯施設を、それぞれに大企業のスポンサーを付けて建設するというものだ。(p,168)

著者と高橋政知氏が近い存在であったことがわかる記述です。

八幡製鉄(現新日鉄)の故藤井丙午副社長や富士銀行頭取の岩佐凱実氏ら著名財界人が発起人に名を連ねていたが、提案者の人物に問題があったのと、時の自民党の実力者河野一郎派の政治力によって、立地を含めて計画そのものが押し潰された。(p,168)

湘南でできなかったことを、舞浜でやったらと、著者は高橋氏に提案してたんですね!


前半はこちらをチェック!


浦安によみうりランドのサッカー場ができていたかも!?など衝撃がいっぱいでした!



ぼくのオススメの買い方!

ぼくのオススメの買い方は「1,500円以上のお買い上げで送料無料!通販ショップの駿河屋」です!

ゲーム・古本・DVD・CD・トレカ・フィギュア 通販ショップの駿河屋

知る人ぞ知る中古品の通販サイトなのですが、駿河屋で扱っている商品は、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングでも検索できない場合が多いです。

ディズニー関連の本やCD、DVDもなぜか破格で出品されていることが多いです。ぼくもお世話になっています!!

在庫は激しく変動するので、タイミングが合えば、破格に出会えるかもしれません。

まとめ

著者は東京ディズニーランド建設に直接関わっていませんが、非常に綿密な取材をもとに書かれている、大変貴重な本の紹介でした。

東京ディズニーランド建設に至るまでの同じ時代を生き、関係者と近い存在だからこそかけた内容に仕上がっています。


他にも読んでみたので、ぜひ参考にしてください!

内容もかなり濃密で、信ぴょう性も高いと思います。一家に1冊はあってもいいかもしれません。

しかし、比較的古い発行の本なので手に入れにくいです。たまに中古品が安く出品されているみたいなので、こまめにチェックしましょう!

     
スポンサーリンク
  
     
     
スポンサーリンク
  
     

これもあなたにおすすめ

0 件のコメント :

コメントを投稿